シコシコBlog

ぼくのせいちょうきろく

渋谷・道頓堀劇場

去年朝日杯FSを見に行きそびれて後悔していたので弥生賞は見に行くことにしていた。

3歳の馬の中でもクラシック有力候補3頭が出走するレースなんて見逃せるわけがない。

割と詰まっている予定の中で見に行くことにしていたのでちゃんとした移動手段を使っていくしかなかったこともあって今回は飛行機で行くことにした。

一か月前に予約したら平日は3500円前後で、土日でもだいたい5500円前後で移動できる(直前だと一万円を超える。足元をみてくるのである)ので結構安くつくのである。

 

夜行バスが環境の悪いものでだいたい5000円前後、いいものだったら6000円から8000までいろいろあってリーズナブルなのはリーズナブルなのだが、なんせ夜通し動くから寝心地も悪いし隣の人がやばい人だったら夜中ずっとそれに耐えなければいけない。つまり快適度は皆無に近いのである。

大抵は学生が隣になるのだが学生が隣に来るようなバスなんか乗りたかないのだ。仕事に向かうおっさんとか老人とか外国人の観光客とかいろんな客層がいてそれで少ない人数の中の一人として乗りたいのである。どこ見ても学生なんてのはその学生たちと似たような旅をしているような気がして気分が悪いのである。

 

というわけで乗り込んだ飛行機が学生だらけ。

一種の敗北を感じたね。みんな安いのが好きなんだよ。

黒人が大嫌いな白人が実は祖先に黒人の人がいたときこんな気持ちになるのだろう。

 

機内は狭いし(ほとんど学生だし)結局空港まで行くのに時間とお金がかかるので昼間に短時間で移動したいときに使うのがいいと思う。

13時に家を出発したのだが、結局東京駅に着いたのは20時近かったのだ。

安い移動手段はどうしても時間がかかるのだろう。

 

 

移動の話はここまでにしておこう。

東京駅に着くと、俳優北岡(仮名)の劇を見に行っていた一生級長(仮名)が渋谷で合流して飲もうというので渋谷に行く。

それにしてもいつ来ても東京の電車はややこしい。電車の乗り換えならず降りたあともややこしいのである(特に新宿)。なんや東急東横だとかメトロだとか京王だとか。

上京した息子のうちにやってくる田舎の両親だったら一生たどり着かないんじゃないか。

 

ハチ公銅像前でちっちゃな脚立の上に立ってタバコのマナー活動をやっているおじさんの前で待っていると、見慣れた臭い面がやってきた。

飲みに行こうと言ったくせにお金を全然持っていないと言い出したので全部俺持ちで目に入った飲み屋でできるだけ安いところに入ることにした。それで目に入った飲み屋の看板に馬券が映っていたというのは必然ではなかろうか。

というわけで馬刺しをいっぱい食べて運気をつけようということになった。

ママチャリで東京まで行って半年ぶりにあったときに彼から出てきた話が飲み会で酔って膝すりむけたという話しかなかったことからわかるように彼は非常に薄っぺらい人なので今回も大した話をもっていないと思っていたのだが、やっぱり今回もたいした話を持っていなかった。

すきな人が出来たということは前聞いていて、今回はフラれたという話だけだった。

コイツは俺をわざわざ渋谷まで来させてお金は全部こっちに持たせてこんなしょうもない話聞かせに来たのかと思うとだんだん腹が立ってきた。

すると店員を呼び止めて追加注文をして、

 

「お前もなんか頼む?」

 

と言い出した。俺の金や!!!

 

だいたい腹いっぱいになってそろそろ店を出ようとしたときである。後ろからバタバタと音がなって男が目の前に現れたかと思うと、

 

「おぅえええええええええええぇぇぇ!!!!」

 

と、こっちのテーブル席の隣にゲロをまき散らしたのである。

そのまましゃがみこんだ男は、何とかして立ってトイレに向かおうとすると、今度は自分のゲロでつるんと滑って床に倒れたのである。

「ぁ~~ぁ~~~」

とうなる男を店員たちは

「うっわぁ~~~勘弁してくれよ・・・・」

という顔で静かに見ていたのであった。漫画家賃貸(仮名)が大学サークルの団体客が吐いたゲロの掃除をするのを嫌がっていたのがなんとなくわかるような気がした。

 

テンションがダダ下がりになった僕たちはそのまま帰ろうかということになった。

が。

一生級長(仮名)が、

「あれいけへん?」

と言うので、指を指している方向を見た。

 

「道頓堀劇場」

 

そう、ストリップである。

人の金で勃起しようとしてんのかカス、ええやんお前の金やし、と数分口論したのち、サイコロを10個振って偶数が出たら行くという結論になった。

 

 

23時前だったのであと一人しかショーはないよということで学割の半分の値段で入れてくれた。

階段を下りて重い扉を開けると、狭い劇場に20数人の客と、ショーが終わってサービスタイム(写真タイム)に入っているストリップ嬢がいた。

とりあえずなにがなんだかよくわからない僕と一生級長(仮名)は後ろのほうの席に座って事の進みを見ることにした。

ストリップ嬢になにやらチケットのようなものを渡して、店が用意したデジカメで(自分の携帯電話での撮影は禁止)ツーショットやストリップ嬢に裸であんな格好やこんな格好させて写真を撮っているのである。

後でわかったのだが、そのチケットは常連がもらえるものであり、初めて来た人は直接お金を渡して引換券をもらって(ここでストリップ嬢から説明が入る)カウンターで現像してもらうというシステムらしい。

しばらくするとストリップ嬢が退出し、部屋が暗くなった。

すると音楽がガンガンなり始めてストリップ嬢が幕の裏から出てきて踊り始めたのである。ストリップだからそらそうか

踊りながら客とじゃんけんして、ストリップ嬢が勝つと客がストッキングの間に千円札を挟んだり(負けても挟んでくれる)こっちに手を振ってくれたら手を振り返して千円札を挟んであげるである。

一生級長(仮名)もストリップ嬢に手を振られたが、千円札どころか一円玉も持っていない彼はドン引きしてしまうというあるまじき行為をしてしまったのだ。彼女も一生懸命やっているのだからこっちもその世界に浸るべきなのだ。

1分ほどしてストリップ嬢のサービスタイムが終わると、さっそうとストリップ嬢は幕の後ろへ帰っていった。

その間の僕たちはというと、女の裸を間近で見たのは初めてだったので(母親の裸はノーカウント)もちろん視線の先は股間である。

観終わった後、童貞の僕たちは周りに迷惑にならないようにやや興奮気味に確認した。

 

「なぁ、ストリップ嬢の股間みたか」

「あたりまえやん」

「むっちゃビラビラやったな」

「飛び出してたよな」

「ええなぁ」

「ええよなぁ」

 

なんてことを言っているとラストのストリップ嬢(この日の目玉)が出てきた。

初めは着物を着ているのだが、音楽が盛り上がっていくごとに一枚一枚脱いでいくのである。

回転ステージとか煙、クラッカーを引っ張ったときに出てくるもので演出したり、自分がイメージしていたストリップと結構一致したのである。

いったいどこでこのイメージを手に入れたのであろうか。

 

  

ステージが終わり、写真タイムに入った。するとお金のない一生級長(仮名)が列に並び始めたのである。

誰が払うねんというとお前というので、ツーショットという条件で呑んだ。

どういう格好でとってもらおうかという話になったのだが、こともあろうか普通に撮ってもらおうと言い出したのである。

俺のお金ということでそこは譲らず、裸で両脇に座る二人を撮ってもらうことにした。

「どういう格好で撮ってほしい?」

「ふつうに「裸で映ってください」

後ろの人に撮ってもらい、サービスタイムが終わるや否や急いで現像し、店を後にしたのであった。

宝物ができたと思っていると、また一生級長(仮名)が騒ぎ出した。

 

「この写真はやばいと思うねん。就活するときとかお前に裏切られて流出したやばいからお前の写真の俺の部分だけちぎらせてくれ」

「なに言うとんねん。別に人に見せびらかすようなタイミングないし、そもそもそんなやばくないやろこの写真」

「いや裸の女と写ってるのばれたら将来彼女とかできたときにひびく。やっぱりお前その写真を写真撮ってみんなに送りそうやからちぎらせろ」

「あかんわ死んでも破らせへん」

 

なんてやり取りを渋谷駅前で30分やっていたのである。

結局ちぎられることはなかったが、デジタル化して流出させたら殺すという結論で落ち着いた。

タバコのマナー活動をしているおっちゃんがまだいたので一緒に写真を撮って別れたのである。

あ、競馬の話し全然してないや。

 

 

~この日お世話になったもの~

 

グリーンプラザ新宿

安いカプセルホテルだったので今回はここで泊まった。

施設もなかなか充実していて、銭湯は露天のジェット風呂がちょうどいい温度で最高だった。

また休憩所や漫画スペースもあるので過ごしやすい。

安く(だいたい3000円超えるくらい)泊まりたいアナタにオススメ。

ただし歌舞伎町のど真ん中にあるので夜に行くと辺りに怪しい雰囲気が漂っているので注意。